先日来、好きだというのでたびたび書かせて頂いているイラストレーター
松尾たいこさんの個展、「Twinkle Twinkle」 に行って来た。
南青山のギャラリーSPACE YUI で
12月18日(月)から26日(木)まで開催されている。
今日はお天気が良かったので少し散歩をしようと思い、
一番近い外苑前ではなく表参道の駅で下車。
平日の穏やかな昼下がり、久しぶりの青山通りをのんびりと歩いてみた。
寒いのは苦手だが、晴れた冬の日のピンと張りつめた空気は好きだ。
なにか身が引き締まるような、そんな清潔感が感じられる。
頬にあたる風が気持ち良いのでぐんっと顔を上げ、
空とビルのてっぺんの境目辺りを眺めながら歩く。
普段は見過ごしている看板やビルのかたちなんかを
へぇ…なんて思いながら見たりして。
細い道をひょいとのぞき込んだり、気になるお店を見つけたり。
こういう気ままはなんだか楽しい。
さて、目的のSPACE YUIである。
ここはこじんまりとした佇まいが心地よいギャラリーだ。
2年ほど前の江國香織さんと松尾たいこさんのコラボ展をきっかけに知り、
たびたびお邪魔させて頂いている。
(後に「ふりむく」というタイトルで書籍化。本の感想はこちら )
いくらかの緊張とそして期待に胸を膨らませて、
清潔感のある白い曇りガラスの扉を開ける。
ぐいっと引いた扉がゆっくりと冷たい風を切った、
その瞬間、あぁ…!と思った。思わず頬が緩んだ。
パステルトーンの暖かく柔らかな色彩が目に飛び込んでくる。
絵は場内の壁面に間隔をあけてゆったりと展示してあり、
中央のソファに腰掛けてぐるりと見回せる居心地の良い空間になっている。
平日でひとが少ないのを幸いとのんびり眺めてゆく。
HPによれば、今回の作品は身近な日本の景色をあらためて
見直して描かれたものだとか。四季を意識されたようだ。
こぼれんばかりに咲き誇る桜並木や伸びやかに泳ぐ鯉、
日なたでのんびりとまどろむ猫たち…
見慣れた景色のなかに、花や、結晶や、キラキラと輝くビーズといった
松尾さんならではのモチーフが散りばめられている。
細やかな筆にモチーフへのたっぷりの愛情が感じられて、
外の寒さも忘れるくらい暖かな空間になっている。
そういえば一枚だけ、なかに子どもの絵があって印象に残った。
姉弟らしい女の子と男の子の絵である。
お出かけらしくおめかしをして、ちいさな手を繋いで、
正月飾りのある玄関の前に嬉しそうに立っている。
松尾さんの描かれる子どもの絵は好きだ。
ふっくらとしあわせそうで、疑うことなく世界に守られている。
本来あるべき姿でそこにいるという感じがする。
その絶対的な安心感と幸福感は見るものの心も穏やかにするようだ。
しばらく眺めて、時間がとれたらまた来ようと思った。
今度は青山通りを渋谷に向かう帰り道。
往きと同じく気ままに景色を楽しみながら、
なにかふんわりと暖かな春でもまとったような気分だった。
個展の情報はこちら(SPACE YUIのHPより)
taikographic(松尾たいこHP)
松尾たいこさんの個展、「Twinkle Twinkle」 に行って来た。
南青山のギャラリーSPACE YUI で
12月18日(月)から26日(木)まで開催されている。
今日はお天気が良かったので少し散歩をしようと思い、
一番近い外苑前ではなく表参道の駅で下車。
平日の穏やかな昼下がり、久しぶりの青山通りをのんびりと歩いてみた。
寒いのは苦手だが、晴れた冬の日のピンと張りつめた空気は好きだ。
なにか身が引き締まるような、そんな清潔感が感じられる。
頬にあたる風が気持ち良いのでぐんっと顔を上げ、
空とビルのてっぺんの境目辺りを眺めながら歩く。
普段は見過ごしている看板やビルのかたちなんかを
へぇ…なんて思いながら見たりして。
細い道をひょいとのぞき込んだり、気になるお店を見つけたり。
こういう気ままはなんだか楽しい。
さて、目的のSPACE YUIである。
ここはこじんまりとした佇まいが心地よいギャラリーだ。
2年ほど前の江國香織さんと松尾たいこさんのコラボ展をきっかけに知り、
たびたびお邪魔させて頂いている。
(後に「ふりむく」というタイトルで書籍化。本の感想はこちら )
いくらかの緊張とそして期待に胸を膨らませて、
清潔感のある白い曇りガラスの扉を開ける。
ぐいっと引いた扉がゆっくりと冷たい風を切った、
その瞬間、あぁ…!と思った。思わず頬が緩んだ。
パステルトーンの暖かく柔らかな色彩が目に飛び込んでくる。
絵は場内の壁面に間隔をあけてゆったりと展示してあり、
中央のソファに腰掛けてぐるりと見回せる居心地の良い空間になっている。
平日でひとが少ないのを幸いとのんびり眺めてゆく。
HPによれば、今回の作品は身近な日本の景色をあらためて
見直して描かれたものだとか。四季を意識されたようだ。
こぼれんばかりに咲き誇る桜並木や伸びやかに泳ぐ鯉、
日なたでのんびりとまどろむ猫たち…
見慣れた景色のなかに、花や、結晶や、キラキラと輝くビーズといった
松尾さんならではのモチーフが散りばめられている。
細やかな筆にモチーフへのたっぷりの愛情が感じられて、
外の寒さも忘れるくらい暖かな空間になっている。
そういえば一枚だけ、なかに子どもの絵があって印象に残った。
姉弟らしい女の子と男の子の絵である。
お出かけらしくおめかしをして、ちいさな手を繋いで、
正月飾りのある玄関の前に嬉しそうに立っている。
松尾さんの描かれる子どもの絵は好きだ。
ふっくらとしあわせそうで、疑うことなく世界に守られている。
本来あるべき姿でそこにいるという感じがする。
その絶対的な安心感と幸福感は見るものの心も穏やかにするようだ。
しばらく眺めて、時間がとれたらまた来ようと思った。
今度は青山通りを渋谷に向かう帰り道。
往きと同じく気ままに景色を楽しみながら、
なにかふんわりと暖かな春でもまとったような気分だった。
個展の情報はこちら(SPACE YUIのHPより)
taikographic(松尾たいこHP)